いよいよ始まる黒字リストラ。早期希望退職制度という名の人員整理です。

黒字リストラ 会社との向き合い方

リストラとは首切りです。

最近のリストラは、昔とは内容が変わってきました。

ひと昔前までは、リストラと言えば、業績不振から会社を守るために、泣く泣く社員に辞めてもらうといったものでした。

しかし、いまは違います。

いまのリストラは、会社の業績不振からではなく、会社の将来にとって不必要な人材を前倒しで辞めさせるという目的からです。

こうしたリストラを『黒字リストラ』と呼びます。

終身雇用が終わって、いよいよ正社員の首切りが本格的に始まろうとしています。

「正社員であれば安泰」といった時代が終わりを告げつつあるのです。

そんな中、私たち会社員は、黒字リストラに対してどう対応していけばよいのか。

今回は、その対策について述べたいと思います。

 

『黒字リストラ』の時代がやってきた。

黒字リストラとは、会社が儲かっていながら社員減らしコスト削減を図るといったものです。

足元では業績好調でも、将来の見通しが良くないと判断すれば黒字リストラに踏み切ってくるわけです。

会社に体力のあるうちに人員整理をおこなっておきたいという会社の一方的な都合によるもの。

これまでのリストラは、会社の業績が悪化したときにやむを得ず行われていました。

そのため、社員のほうもそろそろリストラかなといった予想を立てることができました。

それが黒字リストラになるとそうはいきません。

突然、前触れもなく会社の勝手な理屈でリストラが開始されます。

対象年齢もこれまでは50代だったのに、いまのリストラは30代を対象にする会社もあるほどです。

そして、ご存知の通り、リストラは希望退職制度と言いながら実態はそうではありません。

希望退職と謳いながら、じつは裏では会社からの肩たたきが行われているわけです。

会社からリストラのターゲットにされた途端に、会社員人生は終わりです。

「まさか自分がターゲットになることはないだろう」なんて高を括っている人ほど、ターゲットにされたときのショックは計り知れないでしょう。

おそらく精神を病むほどのショックを受けることになります。

リストラはある意味、懲戒解雇よりもツラいものです。

職を失い、生活に困るという点では同じですが、後遺症の度合いに違いがあります。

懲戒解雇は、脱法行為をしたり、会社に大きな損失を与えたりしたことが原因です。

退職金だって支給されません。

一方のリストラは、戦力外通告です。

懲戒解雇のように自分に非はないため、退職金は支給されますし、懲戒解雇よりも再就職しやすいでしょう。

しかし、本人の気持ちだけに焦点をあてれば、どちらがショックでしょうか。

私であれば、リストラのほうが解雇されるよりもショックですね。

何故かって??

リストラされるということは『会社にとって不要な人材』と言われたに等しいのです。

自分の全てが否定されたような気持になってしまい、自信喪失します。

なかなか次への仕事探しに前向きにはなれないような気がします。

懲戒解雇されることについては、自分の行為に非があったことの結果なので、自信までは喪失しないのではないかと想像します。

いずれにせよ、リストラされるということは『金』と『心』の両方を失ってしまうということです。

黒字リストラが断行される背景は2つです。

会社が黒字リストラに突っ走るにはいくつかの原因があります。

やはり1番は、将来の人件費の増加を早いうちから削っておきたいという会社の意向です。

給料は能力主義と言われて久しいですが、まだまだ年功序列的な面は残っています。

それに定期昇給が有る企業もいっぱいあります。

そういった人件費の増加が予想される中、会社の業績に明るい見通しが立っていれば問題ないのですが、そうではなければ会社は危機に陥ります。

であれば、前倒しで人件費の削減、つまりリストラを断行するといった経営判断に至ってもおかしくはありません。

2つ目は、社員の仕分けをしたいという会社の意向があります。

将来の業績を悲観したとき、定期昇給を見送ったり、賞与を減らしたりすることで支出を抑えることはできます。

ただ、それをやってしまうと優秀な人材が逃げてしまいます。

優秀な人とそうではない人とで金額に多少の差は付けることはできますが、会社全体で支給を減らそうとなると、優秀な人も思うような報酬を手にできなくなります。

そこで、リストラを断行することで、優秀でない人に辞めていただき、人件費を削減しようという動きにでるわけです。

優秀でない人をリストラすることで人件費を削減できれば、優秀な人の給料を下げることをせずに済みます。

会社としては人件費は下げたいが、優秀な人材は失いたくない。

そのためにリストラをして社員の仕訳をしたいということなのです。

黒字リストラに怯える人生を送ってはいけません。

黒字リストラはこれからますまず増えていくでしょう。

会社は会社のことだけを考え、社員のことなど知ったことではないといった状況です。

そうであれば、社員は来たるべき黒字リストラに何らかの備えをしておく必要があります。

備えあれば憂いなしです。

突然、早期退職制度が発表されてから、あたふたしても間に合いません。

ではどういった備えが必要か。

その前にどのような社員が会社から肩たたきのターゲットにされやすいかを述べておきます。

それは『40代過ぎの給料の高い社員』です。

給料だけもらって働かない社員、給料に見合う成果をあげられない社員です。

30代で仕事ができない人もターゲットにされる可能性はあるが、給料の高さを考えれば40代がメインターゲットとなるでしょう。

日本企業の給与制度は減給ができないようになっています。

仕事ができない社員に対して「あなただけ来月から給料を下げます」といったことはできません。

給料を下げることができなければ、方法は一つです。

希望退職制度を実施して、それに応募するように促すしか方法はありません。

じつは40代過ぎの高給取りに該当する社員というのは限られています。

大企業の社員です。

俗に言う勝ち組の人生を歩んでいる人です。

中小企業で働いている40代の社員は高給取りではありません。

大企業で働いている40代過ぎの出世できない社員は、ビクビクしながら会社員人生を送らなければならないということです。

なまじ高給をもらっているため、リストラのターゲットにされているわけです。

私は40代ですが、中小企業の薄給会社員のため、黒字リストラとは無縁の人生です。

いまの状況が良いのか悪いのか分かりませんが、首切りに怯えることはありません。

いくら高給でも、リストラされてしまえば一文無し。

一瞬にして天国から地獄行きです。

そうならないために、何とか手段を講じておかなければなりません。

一つの考えとして、大企業勤務で高給取りの社員がターゲットであれば、大企業を辞めてしまうことです。

大企業には優秀な人材がいくらでも社内にいるので、交換可能な状態にあります。

この状態が働く人にとっては身分を不安定なものにしています。

であれば、自分が希少価値の高い人材としていられる場所を確保することです。

それは中小企業に移ることです。

勢いがあって、優秀な人材を求めている中小企業は数多くあります。

中小企業であれば30代の後半から50代でも受け入れてくれるでしょう。

入社時では給料面の条件は落ちるかもしれませんが、結果さえ残せば、早い段階での昇給や昇格も実現できます。

それよりも何よりも雇用が安定していることが一番のメリットです。

心落ち着けて仕事に取り組めます。

そのことがいかに幸せなことなのかを実感してください。

おわりに

勢いのある中小企業を探す時には、転職エージェントを活用しましょう。

転職エージェントは、転職をサポートするプロ集団です。

多数の求人情報の中から、希望に沿った案件をピックアップして紹介してくれます。

ハローワークを利用するのも良いですが、多数の求人情報の中から、勢いのある会社を見つけることは困難です。

それに対して、転職エージェントであれば、求人案件についての細かな情報を持っているため、勢いのある中小企業の求人をピンポイントで紹介してくれます。

以下は私が活用している転職エージェントです。

『リクナビNEXT』(知名度抜群です)
・『ビズリーチ』(直接スカウトから連絡が来ます)

リストラされることは、会社員にとっての死刑宣告みたいなもの。

生活を糧を失うだけでなく、自信までも失ってしまいます。

そのせいもあって、リストラされた後は何とか新しい仕事を見つけることはできても、胸を張って仕事をできる人が少ないと言われています。

もし、あなたが30歳半ばを過ぎた段階にいるのであれば、目先の高給に固執せずに、将来の雇用を重視した転職をしておくことも戦略の一つではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました