いまよりも高い給料の会社に移りたい!
そう思って、いざ転職活動をスタート。
求人票には、あらかじめ給料金額が記載されています。
しかし、その金額はあくまでも目安です。
求人票を見ればわかるように、ほとんどが金額に幅を持たせています。
記載例:月給○○円~月給△△円
最終的に金額が決定するのは、採用内定後ということになります。
そして、めでたく採用内定を勝ち取ったのち、会社より金額提示があるわけですが、その金額で満足となれば晴れて入社することになります。
問題は、提示金額が希望に満たない時です。
その時の対応は人それぞれです。
そのままの提示金額を渋々呑む人もいれば、金額に納得せずに内定を辞退する人もいるでしょう。
そして、もっとも多数派と考えられるのが、提示額からの金額アップをお願いする人です。
もしかすると、少しでも金額を上げてくれるかもしれないですからね。
そして、いざ金額交渉に入ったとき、会社が発する言葉があります。
それは「入社時はこの金額(提示金額)だが、頑張ったら上げてあげます」
マニュアルにでも載っているような返答です。
はっきり言っておきます。
この言葉は嘘っぱちです。
このセリフを聞いたら、その会社への内定は辞退するべきです。
その言葉を信じて、入社したら、数年後あなたは後悔します。
私もこの言葉にやられて、後悔した一人です。
今回は、「頑張ったら給料を上げてやる」の言葉を発する会社の真意について説明します。
会社の真意を理解しておけば、私のようにダマされることはありません。。。。( ノД`)シクシク…
会社はできるだけ安い給料で採用したいのが本音
会社は営利目的の組織です。利益をあげることが最大の目的です。
とすれば、社員の給料はなるべく安く抑えたい、抑えなくてはいけないという考えを持っています。
そうはいっても、給料を抑え込む動きを加速させると、社員は別の会社に移ってしまう。
そうなれば、仕事は滞ってしまい、得意先に迷惑ががかり、最後には売上減で利益減という形で会社に跳ね返ってきます。
給料は上げすぎると利益が減ってしまい、今度は下げ過ぎると社員が逃げてしまって利益が減ってしまう。
バランスが大事ということ。
これは、新たに人を採用する時も同じ。
安い給料で募集しても誰も応募しない。
それでは、人が入ってくれないので会社は人手不足で立ち行かない。
そうかといって、高い給料で採用してしまうと利益を圧迫する。
だから、ここでもバランスが大事になる。
そのバランスを象徴するのが『頑張ったら給料を上げてやる』という言葉です。
つまり、最初のうちは給料は安いが、頑張れば給料は上がっていく。ということですよね?
しかし、実際はどんなに頑張っても給料は上がらない。
結果的に、会社はこの言葉をかけることで、安い給料で社員を採れるわけです。
何と巧妙なテクニックなのか。。。感心します
一方で、可哀想なのは「頑張ったら上げてやる」という言葉を信じて入社した者です。
まさに私のことです。。。
思い出したら怒りがこみあげてきました。。
その後、私の給料はどうなったか?
ご想像通り、全く上がりませんでした。
結果、その会社を退職しました。
会社が試用期間中の給料を安くする理由
会社に入社するときに、ほとんどの会社が試用期間を設定しています。。
試用期間中の給料設定については、が大ざっぱに言うと次の2通りです。
①試用期間中の給料額と、試用期間後の給料額が同額。
②試用期間中の給料額を低くしておき、試用期間後の給料は試用期間終了後に決定する。
このうち、②の給料設定は問題ありです。
どこが問題か?
「試用期間後の給料額が、試用期間終了しなければ確定しない」というのは、入社の時点で試用期間後の給料が未定ということです。
これは「頑張ったら給料を上げてやる」と言われたとの同じことです。
もしかすると、試用期間の低い給料が、そのまま試用期間後も継続するという可能性もあるわけです。
ひどい会社になると、試用期間の給料を「時給」もしくは「日給」に設定します。
まるでパート並みの月給です。
「試用期間は、仕事を教わっている段階のため戦力にならない。そのため、一人前の給料を支払う必要はない」と考えている会社なのです。
「このような給料設定する求人は応募者数は少ない」とハローワークの職員に聞いたことがあります。
そりゃそうですよね。
働き手の気持ちや立場を全く理解していない。
こういった会社は、入社すると大変苦労するのが目に見えます。
給料だけでなく、仕事のやり方や進め方など他の面でも社員の気持ちや意見を無視するようなことをやってきます。
入社時に希望額を支給してその後は昇給なしの会社もある。
なんとか入社してもらいたい優秀な応募者には、応募者の希望金額を支給する会社もあります。
すると、その応募者は、会社からの満額回答をもらって、ウキウキ気分で晴れて転職先に入社することができます。
しかし、入社後に問題発生です。
その者は、入社後、一度も昇給がありません。
「入社さえさせれば、あとは知らないよ」といった身勝手この上ない考えを持っている会社に騙されたのです。
そして、その者の働きが期待以下であったならば、閑職に追いやったり、肩たたきしたりして追い払おうとします。
これもまた身勝手な行為です。
こういった会社は悪徳会社です。
人手不足の会社によくあるケースです。
とにかく人手を確保したい。とりあえず入社させてしまえば、そう簡単に辞めたりしないだろうと高を括(くく)っているのです。
実際に転職したばかりだと、ほとんどの人は多少の不満があっても我慢して働き続けます。
転職したばかりで、また転職するとなると、理由はどうであれ、自分のキャリアにマイナスになるかもしれないですから。
悪徳会社は、転職者のそういった事情を理解したうえで、そこにつけこんできているのです。
給料交渉においては、入社時の金額も大事ですが、その後の昇給を含む給料制度や人事制度もきちんと確認しておくことです。
誠実な会社であれば、納得いくまで説明してくれます。
そこでいい加減な対応を受けることがあれば、悪徳会社である可能性が出てきます。
騙されて入社してしまったら、取り返しがつきません。
厳しい目を持って相手企業と向き合いましょう。
妥協する必要はありません。
おわりに
転職活動の最後の決戦が給料交渉です。
私が経験上アドバイスできることといえば「絶対に、入社前に給料の金額を確定すること」です。
「頑張ったら給料を上げてやる」
「試用期間の仕事ぶりを見て給料を決める」
このようなことを面接官から言われたら、入社するべきではありません。
そして、給料金額が確定したら、雇入れ通知書を作成してもらいましょう。
雇入れ通知書とは、給料や仕事内容などの雇用条件を書面にしたものです。
そこまで要求すると会社のご機嫌を損ねて、内定を取り消されるかもしれない、なんて不安を感じていますか?
誠実で法令順守の会社は、内定を取り消したりはしません。
もし、内定を取り消されたら、取り消されたで結構ではないですか。
真っ当な要求をして、それで腹を立てる会社は、ろくな会社ではありません。
何か都合の悪い事でも隠しているのかと勘ぐりたくなります。
入社して泣くよりも、よっぽどマシです!!
転職は入社することが目的ではありません。働くことが目的です。
そのためにも焦らずに、そして騙されないように行動してください。
・転職時の給料交渉は、応募書類に希望金額を書くことから始まる。
コメント