「有給休暇は労働者の権利である」
会社勤めをしている人はもちろん、会社もそのことを分かっているはず。
しかし、会社はできるかぎり有給休暇を取らせないようにします。
それは有給休暇は会社にとってのコストだからです。
いまは法律で年間5日は取得させなければならなくなっています。
そうしないと会社に罰則は課されるからです。
そうはいっても、残りの有給休暇の日数だってできれば消化したいですよね。
でもそうすると会社から睨まれることになります。
会社は面と向かって取らせないと法律違反になるので、そこは巧妙に法律に違反しないように有給を取らせないようにもっていくわけです。
今回は、有給休暇を取らせない会社に対してどう向き合うかについて解説します。
有給休暇は会社にとっては余計なコストです。
有給休暇は社員にとっては権利ですが、会社にとってはコストです。
仕事もしないのに給料を払うわけですから。
社員一人あたり年10日~20日を休暇が与えられているわけで、それを全社員が取ると会社としては大きな痛手です。
コストというと、給料だけだと思われがちですがそうではありません。
有給休暇を取る社員の休暇当日の仕事を誰かにしてもらう必要がでてきます。そこに人を手当するために人が動きます。
それに有休をとる社員にしか分からないことが発生した場合、周囲の人が右往左往しながら分からないなりに対応しなければなりません。
まあ、とにかく会社にとって、有給休暇とは本来払わなくてもよいコストです。
それを払わされるのだから我慢ならないのでしょう。
だから会社としては社員にはできるだけ有給休暇を取ってもらいたくない。
有給休暇を気持ち良く取らせてくれない。
会社が有給休暇を取らせたくない理由は、本来払わなくてもよいコストを払わなくてはいけないからです。
しかし、それは会社の都合であって、社員には社員の都合があります。
それに、労働基準法で有給休暇取得は認められているのです。
日本は法治国家。
だから社員は堂々と有給休暇を取れる環境にありますし、堂々と申請して取ったらいいのです
しかし、実際は堂々どころか、何か悪い事でもするかのような気持ちで有休をとらなければなりません。
というのも、上司に有給休暇を申請しても決していい顔をしないからです。
時には嫌みの一つでも言ってくる上司もいるでしょうね。
「休む必要があるのか?」
「休む理由は何?」
ネチネチと聞いてくる上司もいるでしょう。
そのため、有給休暇申請を出すのを躊躇したり、取ること自体を諦める人まで出てきます。
それに有給休暇を気持ちよく取れない理由は他にもあります。
一緒に仕事をしている同僚との関係です。
自分が休めば、誰かに負担がかかる。または迷惑がかかってしまうこともある。
つまり、上司だけではなく、周囲の人たちにも気を使わなければならないため、気持ちよく取得できないのです。
仮に自分の担当業務の性質上、誰にも迷惑や負担がかからなければ、有給休暇明けの休み分の仕事が自分に降りかかってくるわけです。
それはつまり、休み明けは普段の倍以上の仕事をしなければならないということ。
これでは、有給休暇を気持ちよく取れるはずはありません。
人によっては、休み明けの仕事が大変になるのであれば、有給休暇を取らないという選択をする人も出てくるでしょう。
有給休暇が社員の権利というのは表面上の話です。
有給休暇は社員の権利です
これは表面上の話で、実際には有給休暇は会社の手の中です。
「有給休暇を取るなら取ってみろ!あとでどうなっても知らないぞ!」といった姿勢です。
そのせいか、日本は世界に比べて有給取得率が低い。
有給休暇申請に対しての明らかに拒否する行為はパワハラになります
会社もバカではありませんから、さすがにそこまでする会社は少ないでしょう。
大半の会社はパワハラの一歩手前でやめます。
要するに、ネチネチ嫌みを言って来たり、仕事を外したり、評価を下げたりと有給休暇と関係のない部分で報復するわけです。
これでは社員は有給休暇の申請のしようにもできません。
出世したければ有給休暇は取れません。
大事な仕事を任されたければ有給休暇は取れません。
こうなると、悲しいかな、有給休暇は会社の手の中にあるということになります。
有給休暇を取らせない会社への対応策
有給休暇を取らせないと一口に言っても、全く取らせないのか、それともポツポツと取らせてくれるのかで、私たち社員は対応を変えていかなければならない。
全く取らせないのは、さすがに容認できません。
そんな会社は本当にあるのか?と疑いたくなりますが、実際にはあります。
俗に言うブラック企業です。
有給休暇を全く取らせないようにする会社は、有給だけでなく他の面のおいても社員をモノ扱いしています。
長時間残業に、安い給料に、退職したがっている社員がいても辞めさせない。
これはブラック企業の体質です。
こういった会社はすぐに退職したほうがよいでしょう。
つぎに、有給休暇をボチボチ取らせてくれる会社に対してどう対応すべきか。
こういったケースがほとんどです。
大手を振ってどんどん有給休暇を取りなさい!なんていう会社はありません。
そもそも有給休暇の使用目的は何かを考えてみてください。
その多くは病気、慶弔、急用といったところではないでしょうか。
たまに有休を使って旅行に行く人もいますが、そういった人はごく少数の人でしょうね。
もしあなたの会社が有給休暇をボチボチ取らせてくれる会社であれば、あなたが病気にかかったとき、またはあなたが身内に不幸があったとき、あなたは有給休暇を取らせてくれるはずです。
病気で会社を休んで、有給休暇を取らせない会社はブラック企業だけです。
ブラック企業は病気で休んだ日を欠勤扱いにして無給にするでしょうね。
あなたがこれまでに体調不良で会社を休んだとき、会社は有給休暇扱いで給料を支給させたのではないですか?
であれば、あなたの会社は普通です。
それ以上を求めてはいけません。
有給休暇は社員の権利だと思って、必要以上に使おうとするから会社が怒りだすのです。
いや。それでも有給休暇は病気や慶弔以外でも取りたいという人もいるでしょう。
旅行に行きたい。遊びに行きたい。
そういった人は会社の休日数に不満があるのかもしれないですね。
たとえば、完全週休二日制ではない。年間休日も100日にも満たない。
それであれば、休日の多い会社に転職することです。
いまの会社の休日数に不満があるから、有給休暇でそれを満たそうとするのです。
休日数がしっかりある会社であれば、遊びのために有休を使おうなんて発想にならないでしょう。
有給はあくまでも病気や慶弔にためにだけ、使うようになるでしょう。
⇒転職活動は正しい順番で行いましょう。それが転職成功の絶対条件です。
おわりに
有給休暇は必要最小限を取らせてくれれば、それでよしとするべきです。
必要最小限とは病欠や慶弔、急用のときだけということ。
それ以上の有給休暇を望むと、会社からの報復の矢が飛んでくることになります。
どうしても休みを利用して旅行に行ったり、遊びに行ったりしたいのであれば、休日数の多い会社に移ってください。
休日数の多い会社に行けば、それこそ年間休日数120日の会社に行けば、1年うちの3分の1は休日です。
これだけあると有給休暇は要らないくらいです。
休日数が多い会社は他にもメリットがあります。
それについてはこちらの記事にてどうぞ↓
・休日数が少ない会社で働くのはやめておきなさい。
会社は有給休暇を取って休むことに対しては怒ります。
しかし、会社の定めた休日に休むことには怒りません。
だったら休日数の多い会社に行けばよいのです。有給休暇を取りたい人は、休日数の多い会社に転職することで有給休暇を取ったのと同じ効果を得ることができます。
そうすれば、会社に怒られることもなく、嫌な顔をさせることもなく、そして誰にも迷惑をかけずに思いっきり休みを楽しむことができます。
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