40代からでも自己研鑽(けんさん)に励むこと。それが最大の自己防衛です。

40代の転職

最初にはっきり言っておこう。

いまの時代、自己研鑽に励まない人は生き残れません。

自己研鑽は、したいとか、したくないとかの好みの問題ではなく、しなければならないという義務に近いものとなっています。

ところで、自己研鑽(じこけんさん)に励む人とはどういった人をイメージしますか。

一般的には、上昇志向タイプで、出世意欲の強いギラギラした人といったイメージを持たれがちですが、実際のところは少し違います。

自己研鑽に励む人は出世したいという気持ちを持っていながら、一方では危機感を強く持っている人です。

危機感の高まりから少しでも能力を高めたい、スキルを磨きたいと思っている人です。

これだけ世の中の動きが速いと、これから5年後、10年後に自分のいる会社はどうなっているのか不安です。。

たとえ、会社は存続していても、自分がリストラに合わないとも限りません。

とにかく、一寸先は闇です。

自分がやれることは、自分の能力を高めておくこと。

ただ、それだけです。

会社終わりに資格取得に学校に通ったり、休日にセミナーや勉強会に参加するのはそうした危機意識の表れです。

今回は、自己研鑽こそが、唯一の自己防衛であることについて説明します。

 

40代からでも自己研鑽は遅くはない。

一般的には、次のような言葉をよく耳にします。

「自己研鑽は、20代~30代の若いうちに行うもので、40代からでは手遅れではないのか。」

「40代ともなれば、すでに会社内での勝敗は決している。」

「40代になって出世できない人が、いまさら自己研鑽したところで、何になるのだ。」

これらの言葉は、全く聞くに値しないものです。

無視するべき言葉です。

40代でも全然問題ありません。

さらに言えば、50代でも大丈夫です。

もしあなたが40代で、いまの会社で残念ながら低評価で、出世にも縁遠い立場にいるとしましょう。

それでも、あなたは自己研鑽しなければなりません。

その最大の理由は、

「自己研鑽は今の会社で評価されるためではなく、あなたのこれから先の可能性を広げるためのものだから」

です。

会社での評価が低いからといって、必ずしも仕事の能力が低いということにはならない。

もしかすると能力があるにもかかわらず、人間関係などが理由で評価されていないだけかもしれません。

会社で評価されるということは「その会社で最適化された人になった」というだけのことです。

こういう人は、会社が存続し続け、かつ、社内評価されている間は大丈夫ですが、その状況が一変すると、たちまち厳しい事態に陥ります。

つまり、会社と運命を共にしてしまうことになります。

⇒会社と運命を共にしてはならない!

その一方で、今いる会社に目を奪われることなく、もっと広い世界に目を向けている人は「いまの会社だけでなく、どこでも通用する人」になろうという意識を持っています。

⇒社内評価なんてどうでもいい。それよりも社外評価を気にするべきです。

そして、「どこでも通用する人」になるために必要なものが自己研鑽です。

彼らは、危機感を常に持っており、自分の身を守るため、そして自分の可能性を広げるために自己研鑽に励むのです。

自己研鑽の効果的な方法は実務経験を積むこと。

自己研鑽には、本やセミナーからの知識だけでは不十分です。

やはり、実務経験を積むことが必要です。

あなたが、いまの会社で実務経験を積むことができれば、それに越したことはありません。

問題は、いまの会社にその環境がない場合です。

自己研鑽に直結する仕事がない、チャンスを貰える可能性がない。

その場合の選択肢は以下の3つです。

  1. 『転職する』
  2. 『独立する』
  3. 『休日に自己研鑽に関係する副業をする』

出来得るならば、いまの会社に残って、休日などに自己研鑽に繋がる副業をするのが良いでしょう。

副業を認める会社も増えてきています。

ただし、どうしても時間的に、体力的に厳しいという人もいると思います。

そういった人には、転職することをおススメします。

なお、独立については、自己研鑽をするためというよりは、自己研鑽が完成した後の選択肢として考えた方が賢明かもしれませんね。

ここで私の経験を紹介します。

私は以前、中小企業の経理を担当していました。約100名くらいの会社です。

経理のキャリアアップを目指すべく、簿記2級の資格を取りました。

さらには消費税法、法人税法の勉強をしました。

そして、実務としては、仕訳、現金出納、給与計算、請求関係を行っていました。

当時の私は、この実務内容に大変不満でした。

その理由は、決算業務ができなかったからです。

もし、私が決算業務担当でないのでならば、いづれは、私にもチャンスは来るだろうと待てばよいのです。

しかし、この会社は、決算業務は税理士に依頼することになっており、私がどんなに待ってもチャンスは巡ってこないのです。

経理職にとっての最高位レベルの業務である決算業務のスキルを身に付けようとしても、この会社では無理でした。

もはや転職しか選択肢はありません。

私はこの会社を退職し、別の会社に転職しました。

そこで、決算業務の一翼を担う仕事につきスキルを磨くことができました。

自己研鑽のための転職で注意するべきこと

自己研鑽のために転職をしようとすると、転職先を見つけるのに大変苦労することが予想されます。

「給料が安い、人間関係で苦労した、長時間労働がつらい」といった後ろ向きな理由での転職は、転職先に強いこだわりがないため、転職先を見つけやすい。

一方で、自己研鑽のための転職は、転職先が自己研鑽するに相応しい会社であるかどうかを見極めなけばなりません。

自己研鑽するに相応しい会社かどうかは、次の2つの点を見極めなければなりません。

①自己研鑽に繋がる仕事があるのか。

自己研鑽できる仕事がなければ、転職する意味がありません。

あなたの現在の仕事よりも上位ランクの仕事ができる可能性を確認しましょう。

②上司となりうる人は優秀であるかどうか。

念願の自己研鑽できる仕事に就けても、最初からその仕事をこなせるはずはありません。

優秀な上司や周囲の人のサポートがあってこそ、その仕事の正しいやり方を学ぶことができるのです。

以上の2点に関する情報を手に入れるには、残念ながら求人票だけからでは不可能です。

ではどうやって「自己研鑽のための転職に適う求人情報」を入手するか。

たとえば、ハローワークの求人について見てみましょう。

ハローワークは国が運営して国内最大級の求人情報サイトです。

求人数は最多を誇りますが、ひとつひとつの求人案件に関しての情報については全く不十分と言わざるを得ません。

ましてや求人票の記載内容と実際に入社した後の内容が異なったという苦情が後を絶たない状況です。

さらにハローワークの求人相談窓口の係員は、求人情報について記載されている以上の情報を持って合わせていないため、応募求人に関しての細かい点について質問したところで、答えは返ってきません。

こういう状態のハローワークで、自己研鑽に相応しい求人を探すことが無理ですね。

応募企業の細かい情報が入手できないという点については、民間の転職サイトとて同じです。

求人票の内容以上の情報は入手できません。

そこでお薦めしたいのが、転職支援サービスを提供する『ビズリーチ』(直接スカウトから連絡が来ます)です。

『ビズリーチ』であれば、あなたの欲しい細かい求人情報を提供してくれます。

求人案件ごとに営業担当者がついており、その会社の内情まで把握しているからです。

『ビズリーチ』は、最初の面談カウンセリングの際に、あなたの希望する条件を伝えておくことで、希望に適う求人案件を紹介してもらえるシステムになっています。

自己研鑽に相応しい会社かどうかの2つの条件を伝えておけば、それを満たす求人案件を紹介してもらえます。

おわりに

自己研鑽に励む環境を手に入れたのであれば、あとは実務を積んでいくことです。

それが最終的には自分を守ることになります。

能力とスキルさえ持っていれば鬼に金棒です。

いまの会社で不遇にあっても、他の会社に転職できます。

仮に年齢が原因で転職が厳しい状況であれば、自分で副業を始めることだってできます。

 

自己研鑽は筋トレに似ています。

少しでも継続することを怠れば、効果はすぐに剥落していく一方で、何歳からでも始めることができます。

60歳、70歳になって新しい分野を勉強しようとする人もいるのです。

40代からの自己研鑽は全くもって遅くはないのです。

そのためにも出来るだけ早期に自己研鑽できる環境に身を置きましょう。

実務なくしてスキルは磨かれません!

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