日本の企業の9割以上が中小企業で、そのほとんどがオーナー企業です。
オーナー企業とは、家族や親族で会社を所有し経営している会社のことです。
あなたはオーナー企業で働きたいですか。
私は出来るならば、オーナー企業で働きたくはありません。
出来るならばと書いたのは、オーナー企業以外で働きたいと思っても、私のような地方で暮らしている人間にしてみればそれは不可能だからです。
周囲にある企業のほとんどが中小企業であり、かつオーナー企業です。
会社という組織は閉鎖的な空間です。
世の中に商品やサービスを提供しているため、一見すると開かれた空間のように思われますが、会社で働いている者からすれば、狭っ苦しくで窮屈な空間です。
そんな、ただでさえ窮屈な空間なのに、オーナー企業ともなれば、そこにオーナーやその家族や親族が幅を利かせてくるのですよ。。
考えただけでもゾッとしませんか。
働く者にとってはそれだけで嫌な感じを受けるのではないですかね。
ただ、ものごとには必ず二面性があります。
オーナー企業にも働く者にとって良い面はあります。
今回は、オーナー企業とは働く者にとってはどういったものなのか、についてお話しします。
オーナー企業で働くことの喜びは会社の成長を実感できること。
日本を代表するオーナー企業に、ソフトバンクやユニクロがあります。
圧倒的な経営力を持って、ほんの数十年で一気に日本を代表する一流企業になりました。
オーナー企業の最大の特徴は『経営意思決定のスピード』です。
『意思決定のスピード』があるからこそ、短期間で会社を大きく成長させることができます。
このような意思決定ができるのは「オーナー経営者が株主(会社の所有者)でもあるため、誰からも経営に口を挟まれない」といった理由があります。
いまの時代、成長している企業は全てオーナー企業です。
裏を返せば、オーナーがそれだけのリスクを取っているから急成長が可能なのです。
とすれば、オーナー企業で働くことの最大のメリットは「会社の成長に乗っかって自分を成長させることができる」ということになります。
仕事にやりがいを求めている人、仕事を通じて自分の能力を高めたい人にとってはオーナー企業で働くことは大いなるプラスをもたらします。
これは非オーナー企業では味わえません。
非オーナー企業は、会社所有者と会社経営者が異なるため、経営者がリスクを取ることに対して所有者(株主)が口を挟んできます。
非オーナー企業の経営者は安全第一の経営になり、リスクが取れないために大きな失敗がない代わりに大きな成長も見込めません。
オーナー企業は働く者にとってはデメリットが多い。
オーナー企業は文字通り、経営全般にわたってオーナー色が強く出てきます。
オーナー経営者の決裁なしに物事は動きません。
オーナー経営者は会社全体すべての影響力を行使してきます。
人事から社員の給料額まで。細かい部分まで権力の手は伸びてきます。
オーナー企業は、働く者にとってデメリットが多すぎます。
- 会社の権限と利益はオーナー経営者一族で独占する
- オーナー経営者一族に嫌われたら会社で生きていけない。
- 理不尽な業務命令に従わなければいけない。
- 自分の意見や考えを言えない。
オーナー企業の経営者は同族者のみを信頼しています。
オーナー企業の経営者は、同族者以外の社員に対して絶対的な忠誠心を求めます。
そして、オーナー企業の経営者は、仕事ができる人よりもイエスマンを好みます。
ちなみに、非オーナー経営者(サラリーマン経営者)についてはどうか。
非オーナー経営者は、会社の所有者ではありません。
そのため、経営については自由に振る舞える一方で、それ以外に関しては制限がかけられてしまいます。
つまり、オーナー経営者は会社のルールを破ってでも権限を振る舞うことができますが、非オーナー経営者は会社のルールの中でしか権限を振る舞うことができません。
オーナー企業には合わない人とは。
オーナー企業と言えばワンマン経営です。
あらゆる意思決定を、一人で、もしくは同族人がおこないます。
このような経営スタイルでは『自主性のある社員』には居心地が悪くて仕方ありません。
『自主性のある社員』とは、自分で考えて仕事をするタイプです。
『自主性のある社員』は、逐一指示されることを嫌います。
一方で、オーナー企業ではイエスマンが重宝されます。
経営者の指示されたことを忠実にやってくれる社員が重宝されます。
ここに相容れない関係が生じます。
オーナー企業に合わないのは『自主性のある社員』だけではありません。
『出世欲の強い社員』も同様です。
出世して、権力を握って、自分の思うように仕事を展開したいという思いは、オーナー経営者の前では実現できません。
肩書はもらえても、実質的な権力はオーナー経営者の手中です。
ゆえに、名ばかり役職で、出世しても自分の思うように仕事は展開できません。
オーナー企業で生きていくということは、一言でいえば『自分を殺して生きること』です。
それができない人はオーナー企業には向いていません。
中小のオーナー企業で働くことには見極めが必要です。
オーナー企業でも上場企業で働くのであれば、上記のようなデメリットを受けることはありません。
上場すれば、外部のチェックが入ってきますし、コンプライアンスも厳しくなります。
⇒オーナー企業でも上場企業なら大丈夫です。転職するなら『リクナビ』を利用しよう!
やはり警戒すべきは、オーナー企業で、かつ非上場企業で働くことです。
すなわち中小企業です。
そうはいっても、企業の9割以上がが中小企業です。
そんなこと言われたら働くところがなくなってしまいますよね。
私のような地方住まいであれば、なおのこと。
ではどうすればよいのか。
中小のオーナー企業の全てが働く者にとってダメだとは言っているわけではありません。
オーナー企業のなかには、なるべくオーナー色を出さずに働きやすい環境を提供している会社もあります。
要は、見極めですね。
もしあなたが中小企業への転職を考えているのであれば、その見極めのひとつとして社長の人間性を見ることをオススメします。
・中小企業への転職は「社長の人間性」で決めなさい。
中小企業は社長が面接に出席することが多いので、その席で社長の人間性に触れてみることによって感じるものがあるでしょう。
それともうひとつ。
もし、あなたが社員思いの経営者がいるオーナー企業に転職したいと考えているのであれば、転職エージェントの『リクルートエージェント』にお願いするのもよいでしょう。
『リクルートエージェント』が取り扱っている多数の求人案件から、あなたに合う『社員が伸び伸び働けるオーナー企業』を見つけてくれます。
求人案件の会社の内部情報に精通している転職アドバイザーだからこそできることです。
ハローワークでは決してできない芸当です。
転職活動は情報が大事です。
『情報の宝庫』である『リクルートエージェント』を活用しましょう。
おわりに
オーナー企業は働く者にとってデメリットが多すぎます。
オーナー企業はワンマン経営であるため、そこで働く私たちの存在感は薄くなります。
オーナー企業で働くのであれば、自分を殺して働くことです。
要はイエスマンになることです。
ただし、中小のオーナー企業は数えきれないほど多数存在しており、その全てが働く者にとって悪いわけでは決してありません。
なかには、あなたにとって最高のオーナー企業が潜んでいることだってあるのですから。
もし、あなたの価値観に合うオーナー経営者に当たれば、あなたは通常ではありえない速さで大出世を成し遂げるかもしれません。
または、通常では考えられない大きな報酬を手に入れることだってできるかもしれません。
これこそ社長の鶴の一声で決まるというもの。
このようなことはオーナー企業だからこそ可能なのです。
まあ、それでも私はオーナー企業では働きたくはありませんけどね。
なぜなら、お金よりも地位よりも、言いたいことが言える自由さを欲しているからです。
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