30代にもなれば『転職経験あり』の人が多いのではないでしょうか。
会社に入るとき、辞めようと思って入る人はいません。
できるだけ長く、できれば定年まで勤めたいという思いの人がほとんどではないでしょうか。
しかし、残念ながら様々な理由で退職に至ってしまいます。
そして、心機一転、新たな会社を見つけ働くことになります。
これを繰り返しているうちに、転職回数は次第に増えていくことに。。
2回が3回、3回が4回と。。
そして、どこかの段階で「転職回数の多さ」を面接官に指摘されることになります。
私は転職回数が多いほうです。
30代で3回。40代で2回です。
40代になった今でも、求人を見つけては面接に行っています。
すると、転職回数の多さを指摘されることがあります。
そして、必ずと言っていいほど、転職回数の多さを指摘された会社には採用されません。
そこで、私は実感します。
「転職回数の多さはマイナス材料」
だということを。
そして、その時に同時に思うことがあります。
それは、面接官は、転職回数の数字ばかり気にして、退職の理由はそれほど重要視していないということです。
たとえば、退職理由が以下のようなものだったらどうでしょう?
- 「給料が未払いだったので」
- 「上司のパワハラがすごかったので」
- 「月に残業時間が100時間を越えていたので」
誰もが退職やむなしと思うような退職理由であっても、退職回数にはカウントされるのです。
さらにいえば「給料が未払いだったので」という理由での退職であっても、「朝起きるのがつらいので」という幼稚な理由での退職でも『退職回数1回に変わりはない』として扱われます。
まさに「転職回数が多くなると、履歴書が汚れる」という言葉があてはまります。
しかし、悲観することはありません。
世の中には、転職回数を気にせずに、採用する会社もあります。
そして、転職回数が多くても仕事ができる能力のみに着目して採用してくれる会社はあります。
今回は、転職回数を気にしない会社とは、どのような会社なのかについて説明します。
転職回数が多くなるのは時代の流れです。
転職が広く行われるようになった背景には、大きな時代の流れがあります。
その大きな時代の流れとは、世界的規模の企業間競争です。
激しい競争の中で、企業は社員を一生かけて守ることが出来なくなってしまいました。
新卒を雇って、時間をかけて教育し、一人前に育てることができなくなりました。
そして、今までは仕事が減ろうが、業績が悪化しようが、社員の生活を優先してリストラをしてこなかったものが、これからはリストラもやむなしの状況になっていきます。
そうなると、働き手は自分で自分の生活を守るしかありません。
会社への忠誠心はなく、会社をただの箱物と考えるようになっていきます。
自分の人生は、自分で設計し、コントロールする時代が来たということです。
その結果、働き手は会社を条件のみで選ぶようになるため、転職回数は自然と増えていきます。
「少しでも給料の高い会社に入っておこう」
「少しでも経営の安定した会社に入っておこう」
この動きは、自分の生活を守るための当然の結果です。
いまの時代、転職経験のない人の方が珍しい存在になりつつあるのではないでしょうか。
しかし、これだけ身近になった転職ですが、会社からの評価となると話は違ってきます。
転職回数が多いことを良く思わない会社は多い。
転職回数が多い人には「忍耐力がない、継続力がない、飽きっぽい、裏切者」といったイメージが付きまといます。
やはり度を超す転職回数には会社の目は厳しい。
これが現実です。
転職回数の多さを指摘されても気にしないこと。
では、転職回数が多い人は転職をあきらめるべきなのでしょうか。
私の答えは「あきらめる必要はまったくない」ということです。
さらに言うと、雇用条件も転職前を上回る条件の提示を受けることだって可能です。
そのためには、まず転職活動に際し『ある心構え』をしておく必要があります。
その心構えとは『転職回数の多さを気にする会社と自分とは縁がないのだ』と最初から割り切っておくことです。
転職回数が多い求職者は、かなり高い確率で転職回数の多さを指摘されます。
私は嫌というほど、それを経験してきました。
面接のなかで転職の多さを指摘され、そして次は退職理由の説明を求められます。
そこで気付いたことは、どんなに筋の通った退職理由を述べたとしても相手には届かないということです。
私が述べた退職理由の一つに「求人票に書かれた仕事と異なった仕事をさせられた」というものがあります。
本人にしてみれば、仕事内容は重要なことであり、それが入社後に異なっていれば退職して別の会社に移るのもやむなしの選択です。
しかし、こうした退職理由でも転職回数1回としてカウントされるわけです。
そして面接官からの評価を落とすことになります。
たとえ、もっと理解されやすい退職理由として「給料が支払われないから辞めました」といっても、面接官にはそのときの深刻さや悔しさは理解されません。
なぜなら面接官は当事者ではないからです。
面接官はただ退職回数の多さにばかり気を取られ、もし当社で採用してもまた辞めていくのだろうとの思い込みに近い考えでもって不採用の決断を下します。
だから、転職回数を気にする会社に当たってしまったら、その瞬間に「その会社は自分には合わない会社だ。次の会社を探そう!」と気持ちを切り替えてしまうことです。
そこは、割り切って考えることが非常に重要。
そうでないと転職回数の多い自分を責めてしまうことになり、うまくいく転職もうまくいかなくなります。
どうして、そんなにあっさりと割り切れるのか。
それは一方で、転職回数に全く気にしない会社があるからです。
私は転職回数を気にしない会社を見てきているので、転職回数を気にする会社に当たっても、すぐに自分の中で割り切ってきました。
転職回数の多さを気しない会社は、こちらが驚くくらいに気にしていません。
その代わりに、仕事に関するスキルや能力、入社した場合のどういった形で収益に貢献できるかといった前向きな質問をしてきます。
未来志向型の質問内容です。
そういった会社に当たれば、転職回数が多くても、転職できる可能性はグンと高まります。
転職回数が多い人が狙うべき会社とは。
では、どういった会社が未来志向な会社なのか?
それは『実利を重んじる会社』です。
実利を重んじる会社について説明する前に、その対極にある『形式を重んじる会社』について説明します。
『形式を重んじる会社』とは社歴の長い古い気質の会社で、転職回数の多さに抵抗感を持つ傾向が強いです。
昔ながらの伝統的な会社といったイメージの会社です。
こういった会社は、社員のほとんどが新卒での採用者です。
中途採用は欠員ができたときに行う程度で、人材の流動性の低い会社です。
一方の『実利を重んじる会社』とはベンチャーや成長過程にあるような会社のことで、転職回数の多さは気にせずに、能力・キャリアのみで採用します。
とにかく、売上を伸ばしたい、利益を伸ばしたい会社です。
転職回数といった「能力とは直接関係ないもの」に対してのこだわりはなく、利益をもたらすかどうかに直接関係のある『能力・キャリア』に着目します。
新卒社員は少なく、ほとんどが中途採用の即戦力の人材です。
入社する人も多ければ、出ていく人も多い、流動性の高い会社です。
言うまでもなく、
転職回数の多い人は『能力・キャリア重視』の実利を重んじる会社を狙っていってください。
交渉次第では、前職を上回る条件を提示してくれることもあります。
こういった会社は、実績とやる気を持った人材を求めています。
そこを上手くアピールすることができれば、採用の可能性はグンと高まります。
ではどうやって、そのような会社を見つければよいのか。
一つの方法として、求人票や会社のホームページに記載されている、以下の項目に着目してみるとよいでしょう。
- 求人票の「創業年月日」
- 売上高、利益の増加率
- 店舗の出店の伸び率
- 新事業の立ち上げ
これらの項目から、社歴の長さや成長力を読み取ることができます。
さらには、ハローワークの求人票の「会社の特長」という欄から会社の将来性を読み取ることもできます。
ただ、こうした情報だけで『能力・キャリア重視』の求人かどうかを見分けるのは至難の業です。
そこで活用して欲しいのが『転職エージェント』です。
転職エージェントとは、転職のプロであるアドバイザーが希望の求人案件を紹介してくれるサービスです。
あなたの希望である「能力・キャリアを重視する会社の求人案件」を直接、紹介してもらうことができます。
紹介料は『無料』です。
アドバイザーに以下のような会社の求人を紹介するよう要望して下さい。
- 成長している企業の求人案件
- ベンチャー系の企業の求人案件
- 能力主義の企業の求人案件
こうした求人であれば、転職回数を気にしない会社の可能性が極めて高いです。
転職エージェントについては、『ビズリーチ』に登録しておけば十分な量の求人案件を紹介してもらえるでしょう。
転職エージェントは数多くありますが、豊富な求人案件を保有していなければ登録するだけ時間の無駄になってしまいます。
時間をかけずに、確実に『能力・キャリアを重視する求人案件』を手に入れるためには『ビズリーチ』の活用は欠かせません。
おわりに
基本的に転職回数の多さは不利になります。
それを克服するために、転職回数が不利にならない会社を選ぶことを勧めてきました。
最後に2つのことを心に留めておいてほしい。
1つは「転職回数が多い人は、仕事ができる可能性を秘めている」ということです。
転職回数が多い理由はどうであれ、幾度となく採用試験に挑んでいった結果としての転職回数の多さです。
その行動力は高く評価されるべきものです。
また、面接のたびに、転職回数の多さを指摘されると段々と嫌気が差して来たりもします。
それでもめげることなくチャレンジしてきたのですから、精神力も強くなってきています。
自分では自覚はないでしょうが、人間力はかなり成長しているはずです。
2つ目は、転職回数が多いことは転職が決めるまでは不利な材料ですが、入社してしまえば転職の多さなんて関係ないということです。
転職の多さは仕事の能力とは全く無関係です。
転職するまでは色々言われるかもしれませんが、転職して新しい会社に入社するまでの辛抱です。
大事なことは、腐らずに転職活動を続けることです。
転職回数の多さなど、仕事の能力がないことに比べれば大したことではありません。
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