「あなたは転職を経験したことがありますか」
昔に比べて、転職経験のある人は多くなってきましたが、その数はまだまだです。
転職数が低調な理由としては、一つの会社で長く働くことから受けるメリットの大きさにあります。
一番のメリットは社会的信用ですかね。
一つの会社で勤続年数が長いというのは、世間から高い評価を受けることができます。
たとえば金融機関からお金を借りる際には大きなプラスとなります。
また、人付き合いの際にも、会社をコロコロ変わるよりも一か所にずっと勤めているほうが信用はされやすいですね。
転職が低調な理由は、メリットを考えてのことだけではありません。
『一つの会社のまま会社員人生を終える方が、ラクでいい』といった理由もあるかもしれません。
会社を変わるということは色々と大変です。
仕事や会社を変えれば、生活自体が変わることになります。
これではなかなか自分から積極的に動こうとはなりません。
しかし、これからはそうは言ってられなくなるかもしれません。
つまりあなたの意思に反して転職しなければならない状況が訪れるということです。
あなたがいまの会社に居続けたいと思っていても、それができなくなるかもしれません。
そのとき、もしあなたに転職経験が一度でもあれば、転職して新しい環境で活躍できる可能性が高いと言えます。
少なくとも、転職未経験の人よりもその可能性は高くなります。
それはなぜか?
転職を経験していれば、以下に述べる3つの優位性(アドバンテージ)を持っているからです。
この3つの優位性をもっていれば、転職を成功させることができます。
その3つの優位性とは以下に示す通りです。
①移動力
②適応力
③学習力
いまは、いつ転職することになるかもしれない時代です。
余裕のあるうちに転職して、3つの優位性を手に入れておくことをおススメします。
そうすれば、もし今の会社で退職を迫られる場面に遭遇しても、3つの優位性を使って転職を成功させることができるでしょう。
今回は、早いうちに転職を経験して、3つの優位性を手に入れるべきだという提案です。
優位性① 転職経験あれば『移動力』を発揮できる。
一つの場所に居続けることはラクです。
慣れた人たちと、慣れた仕事を、慣れた環境でやっていけるのです。
でも、これではいざというときに腰が重くて立ち上がれません。
いざというときとは、今の会社に居続けることが難しくなったときです。
色々なケースが考えられます。
・会社の業績が悪化して、リストラの波が押し寄せたとき。。。
・上司との人間関係がギクシャクしたとき。。
・待遇面で不満が生じたとき。。
こういった状況に直面したとき、転職経験があれば瞬時に転職活動へと立ち上がることができます。
別の言い方をすれば『移動力』を発揮することができます。
一度でも転職経験をしておけば、次の会社へ移るまでの道筋が頭に入っているため、動きもスムーズに、かつ迅速に動くことができます。
何をどうすれば、転職を実現できるかを頭で理解しているのと、実際に経験しているのとでは大きな差となって現れます。
優位性② 転職経験あれば『適応力』を発揮できる。
転職するということは新しい環境に飛び込むということです。
何歳になっても、初めての環境に飛び込むのは緊張を伴います。
・馴染めなかったらどうしよう・・・・
・自分のスキルが通用しなかったらどうしよう・・・
・嫌な上司だったらどうしよう・・・・
でも現実的に言って、すべて希望通りになることはありません。
そこは自分を環境に合わせて調整していく必要があります。
これが『適応力』です。
一つの環境にどっぷりつかっていては、いざ違う世界に行かざるを得なくなったときには大変な苦労が予想されます。
なかなか、これまでにいた環境での習慣が抜けません。
日本で生まれ育った人が、初めて外国での生活を強いられたとき、文化や習慣の違いからホームシックになったりますよね。
それと同じようなものです。
その点、一度でも海外での生活を体験していれば、適応力を発揮できホームシックにはなりません。
適応力を養おうとすれば、新しい環境や未知なる世界を積極的に飛び込む経験を積むしかありません。
転職をした経験があれば、新しい会社でホームシックにはなることはないでしょう。
優位性③ 転職経験あれば『学習力』を発揮できる。
転職すれば、新しく入った会社でゼロからの再出発です。
そうなれば、勉強しなければならないことが多くあります。
たしかに一つの会社にずっといても、その中で勉強はしていかなければなりません。
たとえば、新しい仕事を任されたり、今の仕事からさらにレベルの高い仕事を任されたりすれば、勉強することは発生します。
しかし、別の会社に移っての勉強は、勉強の種類が異なります。
前職と同じ仕事内容であったとしても、新しい会社に入れば、その会社での手法や手順など覚えなければなりません。
さらには厄介なことは、
「企業文化や社風、何が評価されて、何が評価されないのかの基準」
といったものも会社によって全く違うので、勉強していかなければなりません。
こちらについては、勉強と言うよりも学習と言った方が的確な表現かもしれませんね。
大事なことは、前職で身につけたものを一度捨て去り、そして改めて新しいものを身に着けようとする姿勢です。
一度でも転職しておけば、新しい環境に入って学習し続けることができます。
なぜならば、学習しなければ、新しい会社で仕事を続けていけないことを知っているからです。
おわりに
転職経験があるのと、ないのとではあなたの人生において大きな差を生むことになります。
①移動力
②適応力
③学習力
これらの3つは転職経験をすることで獲得できる能力です。
私が言いたいのは、
できるだけ早いうちに転職して3つの能力を手に入れておくべきだということです。
ある日突然、いまの会社を出る必要に迫られるかもしれません。。
ところで、転職経験といっても、どれくらいの回数が妥当なのかということですが、理想的な回数は1回~2回といったところでしょう。
ちなみに私は転職回数が多いため、企業からは良く思われません。
転職回数の多さが原因で、何度も不採用通知を受け取っています。
それでも私が何とか転職できたのは、転職戦略を駆使したからです。
その点については以下の記事をご覧ください。↓
・転職回数の多い人は『転職回数を気にしない会社』に行けばよい。
転職回数が多い人は是非参考にしてください。
転職回数が多くても転職はできますが、やはり回数は少ないほうが良いでしょう。
会社からの印象が違いますから。
では、転職経験がゼロが良いかというとそうでもないのが実情です。
例えば、40代で初めての転職をしようとしている人をあなたならどう評価しますか。
ある程度の年齢に達していて、転職経験がない人を採用するのは、会社側にとっては大きなリスクです。
おそらく会社側は次のように考えるでしょう。
「これまで一つの会社で長年やってきた人が、新しい環境でやっていけるのか。」
こうした考えを企業が持つ背景には、転職未経験者は転職への免疫を持っていないのではないかという不安があるのです。
こうした会社の考えに照らせば、一度でも転職経験のある人のほうが会社としては採用しやすいでしょうね。
一度でも転職経験があれば、『適応力』と『学習力』を持っている人に違いないと会社側は判断できるからです。
これぞ『経験に優る財産なし』です。
会社員として働き続けるのであれば、早めに転職経験はしておくべきです。
そして3つの優位性を手に入れておきましょう。
そうすれば、いつ何が起きても、別の会社を探して移ることができます。