飼い殺しにされると仕事がラクチン。でもいつの日かそのツケを払うことに。

飼い殺し 経営方針

『飼い殺し』という言葉は、何とも言えない陰湿なイメージです。

飼い殺しにされている社員とは、どのような状態をイメージしますか。

  • 仕事を与えてもらえない。
  • 能力を発揮する場所を与えられない。
  • 雑務ばかりの毎日を送らされている。

といった感じでしょうか?

ところで、なぜ会社は社員を飼い殺しにするのでしょうか。

本来は、給料を払っているのだから、社員に仕事を与えて頑張ってもらった方が会社にとっては良いに決まっています。

しかし、そうはならない。

そこには、会社の事情、社員の事情が複雑に絡み合って、「飼い殺し」という状態が生み出されてしまっているのです。

 

飼い殺しには、以下の2種類があります。

①『目に見える飼い殺し』

②『目に見えない飼い殺し』

この2つの飼い殺しは全く性質が異なります。

となると、当然、飼い殺しが起こる原因、および飼い殺しに遭った時の対処法も異なってきます。

唯一の共通点は『飼い殺しされる社員は人生を奪われてしまう』ということです。

飼い殺しは、パワハラのように威圧感と恐怖感を与えて社員の人生を破壊するのではなく、ゆっくりと真綿で首を絞めるように社員の人生を破壊していきます。

だから、余計にタチが悪い。

どういう意味か?

社員は、パワハラや退職勧奨のように強烈で鮮明な攻撃を受ければ、スパッといまの会社を辞めて、新しい会社で人生をやり直そうとする決心もつきます。

しかし、飼い殺しは、ソフトな優しい攻撃、それも長時間かけてゆっくりじっくりと攻撃してくるので、なかなか辞めるという決心がつかない。

そうこうしているうちに、手遅れとなり、何年後かに、「あのとき、辞めるべきだった」と後悔することになるのです。

このような末恐ろしい飼い殺しですが、

もし、いま現在、あなたが飼い殺しの状態にあるか、もしくは、その兆しがあるのであれば、この記事を参考にしてほしい。

以下では、それぞれの飼い殺しが起こる原因、および対応策について説明します。

目に見える『飼い殺し』について。

冒頭で示した以下の社員の姿は、目に見える飼い殺しです。

・仕事を与えてもらえない。
・能力を発揮する場所を与えられない。
・雑務ばかりの毎日を送らされている。

誰がどこから見ても、飼い殺しにされていると分かります。

周囲の人からも「あの社員は飼い殺し状態にされているね」と陰で噂になるほどの状況です。

どうして、ここまで露骨な飼い殺しが行われるのか、その原因と対策について説明します。

目に見える飼い殺しが起こる原因とは。

会社に在籍する全社員が、優秀で仕事ができるわけではありません。

『仕事ができる社員』と『できない社員』がいれば、当然『できる社員』に仕事が多く回ってきます。

そうなると、『できない社員』に回ってくる仕事は少なくなってきます。

それでも、まだ仕事があるうちはよい。

これがさらに進んで、ついには任せる仕事がないという事態になると、その社員を遊ばせることになってしまいます。

こうした社員は、『ぶら下がり社員』と呼ばれます。

仕事をせずに給料を貰える社員のことです。

 

ここで、次のような疑問が湧きます。

「会社は慈善事業を行っているわけではないのだから、ぶら下がり社員を辞めさせればよいのではないか。」

しかし、そこは「日本の雇用慣行」によって辞めさせることができません。

簡単に言うと、仕事ができないくらいで解雇できないということです。

たとえ解雇しても不当解雇で訴えられたら、会社は負けてしまいます。

そのため、ぶら下がり社員を雇用し続けるしかありません。

会社は、仕方なく社員を飼い殺しにしているのです。

本心は、早く辞めてもらいたいのです。

ちなみに、中小零細企業には飼い殺しはありません。

大企業のように、ぶら下がり社員を雇っている余力がないのです。

少々、残酷な話ですが、ぶら下がり社員には会社を出ていってもらうことになります。

背に腹は代えられません。

詳しくは、こちらの記事に書いています。↓
・中小零細企業には「飼い殺し」は存在しません。その代わりに「肩たたき」が待っています。

以上、ここまでの記述は、あくまでも会社側の言い分です。

 

一方で、飼い殺しにされている社員にもきっと言い分はあるはず。

もしかすると、以下のような強い思いを持っているかもしれません。

「能力がないとか、ぶら下がり社員だとか、好き勝手なことをいうな!」

「たまたま相性の合わない上司にあたり、いい加減な評価をされただけではないか!」

たしかに、会社の評価なんて、社員の能力を必ずしも適性に反映していません。

私も会社員生活のなかで、その点については強く痛感させられています。

この点については、こちらの記事に詳しく書いています。↓
・社内評価なんてどうでもいい。それよりも社外評価を気にするべきです。

きっと忸怩(じくじ)たる思いがあるはずです。

そうはいっても、現実問題として飼い殺しにされてしまったのであれば、何とか打つ手を考えなければなりませんね。

飼い殺しに遭った場合、殺されたフリをしよう。

飼い殺しは、ネーミングから想像するに、何とも言えない恐怖感があります。

しかし、飼い殺しに遭っていたとしても、日常仕事をする中において、どうしても我慢できないというほど苦痛があるわけではありません。

であれば、「殺されたフリ」をして淡々と仕事をしておけばよいのです。

早く帰宅できるし、休みも取りやすい。

また、仕事のプレッシャーを感じずに済むため、精神的に気楽でもあります。

プライベート時間を十分に確保できるため、家族や友人との時間を大切にしたい人には決して悪くありません。

ただし、以下の事は頭の隅に入れておいてください。

あなたの会社の業績が悪化し始めると、真っ先に人員整理の対象とされるのは「飼い殺し状態の社員」です。

悲しいかな、これが会社経営者の考えです。

飼い殺しから脱出できるのは『主体性を持っている人』です。

飼い殺しにされると仕事がラクチン。

このまま会社人生を終えるのも、悪くはありません。

しかしながら。。。

「人生を自分の手に取り戻したい!そして何よりも人生を自分でコントロールしたい」

といった考えを持っている人であれば『飼い殺し状態』から脱出しなければなりません。

実は、飼い殺しは会社の世界だけではありません。

会社と同様に、プロ野球などのスポーツの世界にも飼い殺しはあります。

どんなスポーツでも、レギュラーの数が決まっています。

運悪く、レギュラーになれなかった選手は、悶々とした状態で控え選手に甘んじなければなりません。

高い能力を保持し、かつ、気力も充実しているにもかかわらず、活躍の機会が与えられません。

これは、スポーツの世界での飼い殺しです。

こうした選手は、自らのチームに申し出て、他チームへと移籍を希望します。

スポーツ選手はプライドが高い人が多いので、この状況に我慢ならないのです。

これを会社員にあてはめて考えると、転職という選択になります。

もし、あなたが、飼い殺し状態にあり、実力を発揮させてもらえないことに不満を感じているのであれば、それは間違いなく、転職するべきサインが発せられているということです。

⇒転職活動は正しい順番で行いましょう。

飼い殺しの状態にあることは、転職活動するのに最適な状態にあるのです。

なぜならば、会社は飼い殺しの状態にある人は辞めてくれても構わないといったスタンスだからです。

辞めてくれても構わないと言われると少し寂しいですが、ここは考え方しだいです。

実は、在職中の転職活動を行おうとすると、色々と気を遣わなければなりません。

>>在職中の転職活動は、会社にバレルと秒殺されます。

しかし、会社から見放されているため、その気苦労を感じなく転職活動できるのです。

面接に行くために有給休暇は申請しやすく、転職先が決まるとすぐにいまの会社を退職できます。

飼い殺し状態であることは、転職活動にとってはプラスなのです。

目に見えない『飼い殺し』について。

目に見えない飼い殺しとは、どのようなものか。

それは『社員に対して成長やスキルアップの機会を与えず、ただ駒の一つとして低賃金で長期間使い続ける状態』のことです。

このケースは周囲はもちろんのこと、本人も飼い殺しにされていることに気付きません。

毎日ルーティンワークの繰り返しです。

新しいスキルを身に付けることもなく、レベルアップした仕事をさせてもらえることもなく、変わり映えのしない仕事が来る日も来る日も続きます。

本人が自分が飼い殺しにされていたと気付いたときには、時すでに遅しです。

具体的に見ていきましょう。

目に見えない飼い殺しが起こる原因とは。

目に見えない飼い殺しが起こる原因は会社のしたたかな戦略』にあります。

その戦略とは、社員を「意図的に」飼い殺しにしてしまい、安い給料で使うことによって利益をあげるというものです。

今回の飼い殺しは、目に見える飼い殺しと違って、満足のいく仕事量は与えられます。

問題は、仕事の質です。

つまり「簡単で誰にでもできる仕事」が与えられるのです。

社員は、簡単な仕事を何年間もずっと続けることで、じつは飼い殺しにされるための入口に立たされているのです。

どういうことか。

簡単な仕事を何年間も続けることで『スキルや経験値』が蓄積することなく、無駄に年齢だけとらされているということです

ただし、最初の時点では、社員自身は飼い殺しにされているという自覚はありません。

そして、年齢を重ねていき、勤続年数も重ねていっているにもかかわらず、給料は一向に増えていかない状況に直面します。

そこで、社員に不満の気持ちが芽生え始めます。

通常であれば、年齢が増えていくにつれて、給料が増えていくというのに。。。。。

そして、ある日、給料が上がらないことに我慢できず、転職を決意します。

しかし、採用してくれる会社はありません。

それはそうでしょう。

年齢相応のスキルや経験が備わっていないのですから。

つまり、簡単で誰にでもできる仕事しかしてこなかったツケが回ってきたということです。

悲しいかな、ここでやっと、飼い殺しにされていたことに気付くのです。

結局、他社へ移ることができないため、ずっと薄給でいまの会社で我慢し続けるしかありません。

会社は、社員にスキルや知識を身に付けさせないことで、上手く飼い殺し状態にしてしまったのです。

そして、安い労働力を手に入れたということになります。

これが会社のしたたかな戦略です。

社員は会社の罠にはめられてしまったのです。

成長機会を常にうかがうこと。

前述した通り、目に見えない飼い殺しは気付くまでに時間を要することになります。

そして、気付いたときには手遅れです。

ゆえに、重要なことは自分の成長は自分の責任でなすのだと強く思うことです。

会社に育ててもらおうとか、上司からスキルを教えてもらおうという考えを捨てることです。

そのように強く思っていれば、いまの会社で1~2年程度働けば、いまの会社が目に見えない飼い殺しをおこなっているかどうかを判断できます。

そして、成長できない会社、社員を安く使う会社だと判断したのならば、即座に辞めてしまいましょう。

会社の言われるままに目の前の仕事だけをこなしていたら、何のスキルも身に付くことなく、いたずらに月日を過ごすことになります。

もう一度言いますね。

このような飼い殺しにあわないためは『自分の成長』を意識して仕事をすることです。

>>自己成長できない会社にいると『戦闘不能な人材』になりますよ。

おわりに

飼い殺しは仕事がきついわけではありません。

むしろ仕事はラクチンです。

でも、そういった状況に甘んじていては、せっかくのあなたの能力が死んでしまいます。

能力を最大限に生かすためには、飼い殺しの状態から一刻も早く抜け出すことです。

あなたの持っている能力を信じて行動すれば、必ず活躍の機会は見つかります。。

あなたの潜在能力を発揮するためには、できるだけ早いうちに転職支援アドバイザーに話を聞いてもらいましょう。

アドバイザーがあなたの資質と今後のキャリアを考慮して、求人案件を紹介してくれます。

「このまま、この会社にいてはまずい!」と思ったら、まずはアドバイザーに相談しましょう。

全てはそれから始まります。

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